最終更新日 2024年11月12日
巣鴨コンサルティング代表・中小企業診断士の川元です。
SNS広告の普及で、広告代理店を通さなくとも自前で少額から広告運用をできるようになりました。しかし素人が我流で運用してしまっている為に、なかなか成果がでないというケースをよく目にします。
今回は広告運用・広告クリエイティブ作成を行う際に意識すべきことの基礎中の基礎を紹介します。
ターゲットの深堀り

SNS広告の成功の鍵はターゲットを的確に捉え、その心理やニーズを深く理解することにあります。
具体的なターゲットを明確にし、ユーザーの興味や行動、嗜好を深く理解することで、広告はよりユーザーに響くようになります。
そのため販売促進を意図した広告を出す場合は、営業社員や店頭に立つ職員など、直接お客様と相対する社員の意見は重要です。適宜そのような職員の意見を反映させて広告クリエイティブを作ってみましょう。
また集客や販促だけでなく、ブランドの印象を向上させるためにも、ターゲットに合わせた適切なメッセージングは重要となってきます。
アパレル業界のA社は、オフィスカジュアルの服装を求める30代〜40代男性をターゲットとしました。
彼らの仕事やプライベートでの日常の悩み、欲求を調査し、その結果に基づいて広告を検討展開。結果的に、その広告はターゲット層から大きな反響を得ることができました。
ターゲット層のライフスタイルや価値観、趣味嗜好をリサーチして、それに合わせた広告メッセージやビジュアルを考案することは広告運用の基礎です。
広告を見た方が自分ごとに捉え(自分に関係する広告だと感じ)共感を得られる広告の作成を目指してみましょう。
背後に隠れたストーリーを伝える

消費者は単なる商品やサービス以上の価値を求めています。ブランドの背後に隠れたストーリーや想いを伝えることで、製品への関心や愛着を高めることが可能です。
自社の想いやコンセプトを取り入れることで、ブランドとお客様の感情的なつながりを強化し、継続購入による長期間での顧客関係を築くことも可能になるでしょう。
B社は、自社が製造する玩具が再利用可能な素材だけを使用していることを広告で伝えた。
このエコフレンドリーな取り組みにより、親たちからの信頼や評価が上がり、子供に安心して買い与えてもらえるようになった。
企業が大切にしている価値や商品の特色を広告で明らかにすることは、お客様との信頼関係を築く手助けをします。この情報共有は、ブランドへの愛着や忠誠心を高める効果があるので、広告運用する際は意識をしてみましょう。
鮮明なビジュアルの活用

情報の伝達速度が速いSNSでは、一瞬のうちに興味を引き付けるようなクリエイティブを利用することでより高い効果を望めます。
魅力的な写真や動画を広告に用いることで、短時間で効果的に情報伝達することが可能となります。
旅行代理店のC社は、海外旅行パッケージの広告において、ドローン撮影を活用して絶景映像をSNS広告で展開。
その映像の迫力と美しさが多くの消費者の興味を引き付け、多くの問い合わせ、予約に繋がった。
ハイクオリティな写真や動画は、SNS上でのシェアや拡散を促進します。
現在はスマートフォンのカメラ性能も十分高いので、手軽に利用できる画像/映像編集ツールやアプリを活用し、プロに劣らない高品質なコンテンツを制作することが、場合によっては可能です。
時にはプロが作ったであろう大企業が出している広告も参考にしつつ、どうすればお客様の目を引けるか考えて運用してみましょう。
A/Bテストの効果的な活用

広告の文言、背景色など一部分のみを異なるバージョンにした上でその他は同じ条件で配信し、どちらがより効果的であるかを検証することをA/Bテストといいます。
A/BテストはSNS広告においてどの広告が成果が高いかを判断するのに大変効果的であると考えられます。
実際のデータに基づいて効果を検証しより良い方を採用することで、コンバージョン率の向上や広告予算の最適化が図れます。
D社は、新商品の販売開始に際して、2つの異なるデザインの広告を同時に展開。
一方のデザインが明らかに高いクリック率を示したため、広告予算をそちらにシフトする決定を下しました。
A/Bテストは、広告の微細な要素を変更して、どちらがより良い結果をもたらすかを検証する方法です。
キャッチコピー/デザイン/カラースキームなど、変更の幅は無限にありますが、全てをすぐに最適解に近づけるような裏技は残念ながらありません。
継続的なABテストによって、徐々に広告の効果を向上させることができます。
まとめ
SNS広告の効果を最大限に引き出すためには、深いターゲットリサーチ、背後のストーリーの伝達、鮮明なビジュアルの活用、そして継続的なA/Bテストが欠かせません。
これらの戦略を効果的に組み合わせることで、中小企業でも強力なSNS広告を展開することが可能となります。
今回は基礎中の基礎を解説しましたが、他にも検討すべき事項は多数存在します。また常に進化に対応すべく学習し続けないといけない為、皆様の本業にかける力と広告運用にかける力のバランスは良く考える必要があります。
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