最終更新日 2022年12月15日  

ホーム » デジタルマーケティング » パーソナルジムはWEBマーケティングに力を入れた方がいい?具体的な集客手法と実行施策

今回からは、WEBマーケティングが効果を発揮しやすい業種とその理由、具体的なとるべき手法について解説します。

第一弾としてパーソナルジムの業態を取り上げ、効果的と考えられる自社で行えるマーケティング施策を解説します。

独立してジムの経営を始めたけど、集客に困っているというような経営者様のお役に少しでも立てば幸いです。

なぜWEBマーケティングとの相性がいいのか?

店舗ビジネスのメリットを活かしにくい

店舗

パーソナルジムの特徴として、空中店舗での営業や、1階だとしてもお客さんのトレーニング姿を見せるわけにもいかないので、道ゆく人から見えにくい設計にしている事業者様が多いことが挙げられます。

店舗ビジネスのメリットである、道ゆく人に店舗を認知してもらいやすいという点は、このようなパーソナルジムの業態特徴から、活かしにくい状況にあるといえます。

また空中店舗の場合、そもそもそこにジムがあることを知ってもらうことすら難しいのではないでしょうか?

お客さんにとって通うかどうかの判断材料となる、「どんなトレーナーさんが居るのか?」や「どんな雰囲気なのか?」という情報を伝える手段が限られる中、折込チラシにより、周辺住民の方に周知をする方法がよくとられています。

しかしながら、この手法はどうしても費用がかさみますし、一過性の告知になってしまうというデメリットも考慮しなくてはいけません。

そんな中、WEBマーケティング施策による告知を実施すれば、デジタル上での接点なので、既存のお客さんには人目を気にせず快適に過ごしてもらいながら、ジムの存在を継続的に周知可能です。

さらにはジムの雰囲気やトレーナーの人柄などの、新規のお客様が通うかどうかの判断材料とする情報を自身で好きな時に、無料もしくは安価に(デジタル広告の場合)かつ継続的に発信できます。

このような側面から業態に非常にマッチした集客手法となっているので、ぜひ後述の具体的な施策まで読み進めてみてください!

顧客単価が高い

単価

デジタルマーケティングの施策の一つとして、デジタル広告(Google広告や各種SNS広告)を利用した集客手法が挙げられますが、この施策は安価な商材などに対して行うと、広告費用に対して上がる売上が低く採算が合わないなどのケースに陥る場合があります。

しかし、パーソナルジムの業態の場合は一人お客さんを獲得できると、月数万円を数ヶ月から数年に渡りお支払いいただけるので、ある程度の売上が見込まれます。さらに商品仕入れなどは特に発生しないので、大部分がそのまま粗利益となりやすいですよね?

このような顧客単価の高い業態においては、多少の投資をしてデジタル広告を利用したとしても採算が取れやすく、非常にマッチした集客手法といえます。

圧倒的シェアのポータルサイトが存在しない

ポータルサイト

美容室や飲食店だと、ホットペッパーのような圧倒的シェアのポータルサイトでお店を探す人が多く、自社で独自にWEBサイトを構築してSEO対策を頑張るよりは、そのようなポータルサイトに掲載してもらい集客することが手っ取り早いことが予想されます。

しかしながら、パーソナルジムについてはそのようなポータルサイトがあったとしても圧倒的シェアを握っているとは言えず、未だに「地名 パーソナルジム」のような検索によるジム探しが行われているのが現状です。

このような状況下では、自社のWEBサイトを構築してSEO対策をし、「自分のジムの存在する地域名+パーソナルジム(トレーニング)」での検索順位を上げることは非常に効果的です。

このような目的を持って構築したWEBサイトは、24時間365日休まず、見込み顧客に対して営業をし続けてくれる大きな資産となりますので、多少のお金をかけてもしっかり専門家の意見を聞きながら構築することをおすすめします。

ターゲティングがはっきりしている

トレーニング

パーソナルトレーニングはそれなりにお金もかかるので、ある程度通うことができる層は限られるのでないでしょうか?

皆様の経営するジムでも、40代以降のお金に余裕ができてきた年代の方が多いのではないでしょうか?

また最近は各地にジムがありますし、トレーニングのために遠方まで通う方も少なく近隣住民の方が多くはありませんか?もちろん健康志向の方が大半ですよね?

このように、ある程度ターゲット層が絞れるビジネスだと、WEBによる集客やデジタル広告による集客も具体的に何をしたら良いか定まりやすく、且つ投資対効果も高めやすいです。

例えばデジタル広告であれば「年齢層は中年以上で、近隣に住んできる方にだけ広告を表示する」といったように、設定を調整した上で出稿するなど、ある程度予算を絞って効果が出やすい層にアプローチが可能です。

パーソナルジムが実行すべき具体的施策

自社HPの構築

サイト構築

パーソナルジムの自社WEBサイトは、適切なSEO対策などを行い育成していくことで非常に強力な集客手段となり、一度構築すると後々まで役立つ資産となります。

サイトを作ることは非常に大切なのですが、せっかく作成の手間をかけるのであれば、自社の資産とするためにも、きちんと独自ドメイン(当社であればsgmcg.comのようなURL)を取得して、サーバーを借り、WordPressなどでサイト構築することをおすすめします。

最初の構築時に多少手間と数万円程度の費用はかかりますが、カスタマイズもしやすい(ドメインメールアドレスの利用もできたりします)ので、後から新たな機能を盛り込みたくなった場合に簡単に追加できたり、なにより自社の資産として育成していけるという側面があります。

最近は無料で簡単に一枚のサイトを作れるサービスがたくさんありますが、そのようなサービスに乗っかった形でサイトを構築すると、サービスが停止した時などにこれまで構築したWEB上の資産を失いかねません。

そういった場合に1から数ヶ月から数年かけてまたSEO対策をして、サイトを構築育成することを考えると、構築は楽ですが大きなリスクを孕んでいるといえます。

もしWordPressでの構築自分では調べてみたけど難しそうということであれば、当事務所からアドバイス・フォローしながら進めることも可能です。

数年後に大きな差として現れますので、ぜひこの部分では投資と手間をケチらずに進めてみてください。

Googleマイビジネスへの登録

「地名+パーソナルジム」での検索を行うと最近のGoogle検索結果では、下の写真のようなその地域に存在する店舗とその地図の情報が検索上位に出てくることがあります。

マイビジネス
「池袋 パーソナルジム」でのGoogle検索結果より

これはGoogleマイビジネスというサービスに登録して(無料でできます)、評価が上がってくると上位に表示されるようになってきます。

その地域でパーソナルジムを探している人という、非常にお客さんになりやすい層へのリーチが可能ですので使っていないという方はぜひ利用検討してみてください。

店舗ビジネスにおいては、近年非常に重要な周知・集客の手段となっています。

Googleリスティング広告やFacebook広告の出稿

広告

こちらについては、ターゲットとする顧客層や店舗として使える予算によって適している場合とそうでない場合がありますが、多くの場合有効な手段ですのでご紹介します。

Googleリスティング広告とはこれまでの記事でも紹介してきましたが、特定の検索キーワードに対して広告を打つと、そのキーワードを検索した時に上位部分に広告が表示されるというようなものです。

近隣住民にターゲットを絞っていれば、「地名+パーソナルジム」などの検索キーワードに対して広告を打つと有効に機能すると考えられます。

Facebook広告に関しては、今時Facebook?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、パーソナルジムという業種においては有効な手段と考えられます。

Facebookは特徴として、30代〜40代の利用者が多いとされており、海外では多くの方が使っているため、グローバルにビジネスをされている方は依然として数多く使っていらっしゃいます。

グローバルにビジネスをされている30〜40代の方と聞けば、高収入でパーソナルジムに通う資金的余力がありそうだと思いませんか?

またFacebookは他のSNSと違い、名前や住所などの個人情報を登録しているため、広告媒体として「近隣に住む資金的余力がありそうな方」に的確にリーチするには有効な手段と言えます。

ブログ記事の定期投稿

ブログ

以前当事務所の経営情報ブログ記事でも取り上げた、コンテンツSEOという手法です。今時ブログ?と思われる方はぜひリンクの記事をお読みください。日記のようなブログを書くように言っているのではありません。

こちらは時間がかかるので、コツコツと積み重ねていく施策になりますが、サイトを見る人にとって役立つ記事を載せ続けていれば、自ずと自社サイトの検索順位は上がっていきます。

パーソナルトレーナーの皆様は、健康や体型維持などの知識が非常に豊富なプロなので、そのような方々によるブログ記事は、健康に気遣うジムに通おうか検討するお客さんにとって非常に有益な情報となり得ます。

そのような情報発信を続けていると、Googleなどの検索エンジンによる皆様のサイトの評価が上がり、広告を打たなくても検索上位に表示される為、集客の大きな柱となっていきます。

ぜひ長い目で見て始めてみてください。

最後に

デジタルマーケティング施策は、全て広告代理店を通さなくてもできるものばかりです。

そういった意味では、新聞やテレビのCMでしか広告枠がなく、広告代理店に中小企業では払えないレベルの金額を投じるしか周知の方法がなかった時代と比べると、かなり中小クラスの企業にとって良い時代になってきたのかもしれません。

WEBやSNS広告の普及により数万円〜数十万円用意できれば、いろんな施策を試せる時代になりました。

しかし、自分で勉強して一番良いやり方を見つけるのは、時間もかかります。

ジムの経営者として、お客さんと向きあう時間や経理等事務処理の時間が多く、なかなか集客施策を考え試したり、勉強する時間がないという方はぜひご相談ください。

最適な施策をご提案し、一緒に実行しながら、皆様の会社だけで最終的にまわしていけるような集客手段を構築いたします。

また当事務所では補助金の申請支援なども行なっているのでご要望に応じて、新しい設備投資の費用を補助金で賄うご提案なども可能です。ぜひお気軽にお問合せください。


川元 芳晃(かわもと よしあき)

巣鴨コンサルティング代表。中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格)。 金融機関とベンチャー企業での経営企画/マーケティング部門での勤務経験から、中小・ベンチャー企業の資金調達/資金繰り改善/デジタルマーケティングを駆使した集客改善支援を得意とする。