最終更新日 2024年11月12日
中小企業診断士の川元です。
ご自身の会社でSNSマーケティングに取り組むべきか、悩んではいませんか?
昨今のSNSの普及により、SNSを使って事業を成功させている企業が目に付くようになってきて、検討されていることと思います。
結論、「業界や取扱い商材によってはSNSによる販促効果が大きく取組むべき場合はあるが、反対にその労力を別のことに費やすべき場合もある」が、デジタルマーケティング支援を行なってきた中小企業診断士である当事務所の見解です。
月並みな結論ではありますが、SNSはどんな事業者に対しても短期間で業績貢献してくれる魔法のツールではないという現実は直視すべきと考えます。
本記事ではどのような事業者は取り組むべきで、そうでない事業者は何をすべきなのか?に焦点を当てて解説します。
SNSマーケティングの向く事業とは?

自分の事業の性質をよく考えずに、SNSマーケティングに踏み出すことは、中小企業の限られた労働力や資産を無駄にしてしまうことに繋がりかねず、注意が必要です。
中小企業においては、この手の注力施策のミスが事業の停滞に繋がりかねません。
では具体的にどのような事業がSNSマーケティングに向いているのか?
結論としては、「取扱商材の魅力を写真か動画によって伝えることが可能なBtoCの事業」にとってはSNSマーケテイングは大きな販促効果を生む可能性があります。
綺麗な料理の写真で自社の魅力を訴求できる飲食店や、衣料品販売店やジュエリーショップなどがまさにこの種類の事業に該当します。
一方で、当事務所のような経営コンサルティング事業者や税理士などの士業事務所、電気工事会社など、写真だけで魅力が伝わらない事業者は、あまりSNSマーケティングによる販促活動は向かない可能性があります。
SNSはあまり文字による情報伝達に向かず、華やかな写真や動画があって初めて人の目に留まる性質上、上述のような見解が導き出されます。
当事務所の経験上、BtoBの事業者において、SNSマーケティングは成功する例も勿論存在はしますが、あまり大きな成果を生み出している事業者様は多くないと考えています。
BtoB事業者が、バリューチェーンにおける川上や川下の事業者を探す手段は、今なお仲介事業者等による紹介、インターネット情報、展示会、業界コミュニティ等が主流であり、限られた営業やマーケティングに従事する社員は当該領域に集中するべきであると考えます。
SNSマーケティングに向かない場合

SNSマーケティングに向かない業種の事業者はデジタルマーケティングを諦めた方が良いのか?と言われると決してそうではないと当事務所としては考えています。
そのような事業者にとって親和性が高いことが多い施策が、ブログによる集客手法です。
ブログと聞くとかなり古い媒体のように感じられる方が多いでしょうが、現在もブログによる集客によって大きな成果を上げている事業者様は多数存在します。
確かに、個人や会社の日記のような内容のブログは相当な有名人や大手企業でない限り、効果は見込まれず、おすすめはしません。しかしブログを専門情報を扱うメディア化する使い方をすれば、中小企業にとっても集客効果を見込むことは可能です。
専門情報のメディアとすることで、見込み顧客が調べものをする際に、自分の会社のブログサイトを訪れてくれる可能性が発生し、顧客接点へと変わります。
実際に当事務所でも、コンサルティングに使うノウハウの一部を本記事のようなブログメディアとして発信しております。
そして本記事を読んでくださっている皆様は、デジタルマーケティング領域で悩みや知見不足を抱えているからこそ、検索行動により本メディアに辿り着いたことと思います。
当事務所のような士業事務所・コンサルティング会社にとって一番見込み顧客に知って欲しいことは、自社がどんなノウハウを持ち、どんな信念に基づいてお客様を支援しているかです。
それらを知った上で、「経営支援を相談してみようか」と思ってもらうことがマーケティングのゴールであり、このような顧客感情の創出のためには、多くの文字情報を伝えることが出来るブログ媒体が親和すると考えます。
調べ物の中心はSNSではないのか?

昨今、調べ物はSNSで行う時代だというような話しも時々耳にします。確かに調べるものの種類によっては、ブラウザ検索よりSNSが便利なこともあります。
しかし、SNSの方が調べることに向いている場合は前述のような限られた商材の検索においてであり、多くの場合において、今なおブラウザ検索による調べものは深く根付いていると当事務所では考えております。
実際LINEリサーチの調査でも、以下のように調べ物をする際の手段としてGoogle検索は最上位に位置することが分かっています。

(出典:LINEリサーチ https://lineresearch-platform.blog.jp/archives/43514081.html)
本データから、ブログ(専門メディア)によるSEO対策をした顧客接点の設計は、一定の有効性を持っていると考えられます。
ぜひ実行施策候補として検討してみてください。
まとめ
SNSの性質や特徴と自社の事業の適合性を考えずに、流行りに乗ってSNSマーケティングに注力している事業者様は少なくないと感じています。
SNSマーケティングに向いている業種・業態の事業者様はぜひ実施していただくことをおすすめしますが、向かない事業者だと本記事を読んで感じた方は、ブログマーケティングや地道な営業活動に注力を検討してみてはいかがでしょうか?
本記事が、期待効果の薄い施策に、限られた経営資源を振り向けることの防止に繋がりますと幸いです。
当事務所では、デジタルマーケティング戦略の立案から実行支援まで承っております。
集客施策にお悩みであれば、お気軽に当事務所の無料相談にお申し込みください。
また当事務所は金融機関出身者・ベンチャー企業での投資家対応業務経験者も在籍しており、ファイナンスに強みもあるため、マーケティングに必要な資金の算定・調達からご支援可能であり、要望に応じてご提案をさせていただきます。

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