最終更新日 2023年9月30日  

ホーム » 経営戦略 » 【補助金申請時の事業計画書作成にも使える】無料の情報源を基にした、市場調査・市場規模算出手法

新規事業を行う時や、補助金申請のための事業計画書を書くときに必須となる市場の調査。

皆さんはちゃんと出来ていますか?

今回は市場規模の算出に使える情報ソース(なるべく無料で使えるもの)についてご紹介したいと思います。

市場規模計算はなぜ必要?

市場調査

特に補助金申請のための計画書を書くときには市場規模を算出して記載を求められますが、そもそもなんでそんなに執拗に聞いてくるのでしょうか?

それは『事業が成長しそうかどうか見極めるため』です。

市場規模の計算を複数年度にわたって行い、そのトレンドをみることで初めてその事業に投資すべきかどうかを検討することができるようになります。

どんなに大層な計画書を書いたところで、ブラウン管のテレビのように市場規模がほとんどなくなった商材を扱おうとしていたら、事業が失敗するのは明らかですよね。

(勿論そんな未来のない事業に補助金はおりませんし、銀行も融資してくれないでしょう。)

本当はそれだけ大事で注視される部分であり、新規事業を考える上でも非常に重要なのに、おざなりにしていませんか?(それが補助金不採択の原因になっていることも往々にしてありますよ!)

今回は市場規模を考える上で必要になる、情報ソースをご紹介します。

政府統計ポータルサイト「e-Stat」

e-Stat
参照元:e-StatHPより

国内のデータが取りたい場合は、まず政府統計が集約されているポータルサイト「e-Stat」から当たってみることをおすすめします。

だれでも無料で使うことができ、用意されている統計は人口に関するものから、企業活動に関するものまで多岐にわたります。

政府が用意している統計ということもあり、確かに信頼できる情報ソースであるため、補助金申請書などに記載する市場調査の前提情報としても適していると思われます。

事業を運営していると様々な情報をもとに経営判断を下す必要がありますが、そんなそんな時は一度「e-Stat」からあたってみてはいかがでしょうか?

各業界団体のサイト

日本工作機械工業会
参照元:一般社団法人 日本工作機械工業会HPより

日本には様々な業界に業界団体が存在しており、各業界団体から統計情報が発表されていることが多いです。

無料でも統計情報を見られるようにしてくれている団体が多く、(有料会員になればより深いところまでみられたりしますが)情報の信用度も高いですね。

こちらも補助金申請書に記載する市場調査の前提情報として、利用させてもらうのに適していると考えられます。

是非ご自身の事業と同じ業種の業界団体については、把握しておかれるといざ調べたくなったときに便利ですのでオススメです。

マクロミル市場調査レポート

マクロミル市場調査レポート
参照元:株式会社マクロミルHPより

株式会社マクロミル様は幅広い分野で調査レポートを公開してくれており、自身の知りたいこととマッチするレポートを発見できればとても有効です。

特に政府統計などでは載っていないような分野のレポートが公開されているので、市場調査をする上ではとても重宝します。

新しいレポートが日々追加されており、時の流行などを定量的に観測することにも非常に役立つので、新規事業を始める前の市場調査の際には是非参考にしてみてはいかがでしょうか?

調査のチカラ

調査のチカラ
参照元:調査のチカラWEBサイトより

インターネット上に公開されている調査データを集約したサイトで、無料で見られるものがたくさんあります。

こちらも幅広く調査データを揃えており、企業が独自に調査して公開しているデータがまとまっており、消費者動向などを探すのにとても適しています。

新規事業の想定顧客としている層が、どんなニーズを抱えているのかなど調査したいときには見てみると有効なデータが得られるかもしれません。

World Bank Blog

世界銀行ブログ
参照元:世界銀行ブログより

ここまで、国内データがメインの情報源について紹介してきましたが、海外・世界的なデータが欲しい時は世界銀行の発表しているデータを見てみるのがおすすめです。

世界銀行がデータベースとして提供してくれているものもあれば、上記写真のサイトのようにブログ記事形式でデータ提供してくれているものもあります。

英語ページでみると様々な記事が出てくるのでおすすめです!
(英語が苦手であれば、Chromeブラウザの翻訳機能をつかえばそれなりに精度の高い和訳で読めます)

特に輸出入など、世界情勢が絡む事業をしている方はぜひブックマーク登録しておくことをおすすめします。

最後に

ここまで紹介した情報ソースをもとに、是非自社の事業の市場規模の算出や市場動向調査をしてみてください。

もし思っていたよりずっと少ない・市場が萎んでそうでも、目を背けてはいけませんよ!

自身に不都合なデータは受け入れがたいものですが、会社のためと割り切って受け入れ、データを基に新たな打ち手を考えていきましょう!

補助金の申請書を書いているけど自分ではなかなか進まない!新規事業について考えているけど意見がほしい!

などお悩みがあれば遠慮なくお問い合わせください。


川元 芳晃(かわもと よしあき)

巣鴨コンサルティング代表。中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格)。 金融機関とベンチャー企業での経営企画/マーケティング部門での勤務経験から、中小・ベンチャー企業の資金調達/資金繰り改善/デジタルマーケティングを駆使した集客改善支援を得意とする。