最終更新日 2025年2月9日  

ホーム » 補助金関連 » 補助金申請は成果報酬型のコンサルタントと進めるべき3つの理由【中小企業診断士監修】

経済産業省登録・中小企業診断士の川元です。

これから始まる補助金の情報が出始めているなか、自社でも補助金を活用した事業投資を検討していらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

そのような事業者様のよくあるお悩みとして、自社で申請を全てできるのだろうか?というお声はよく耳にします。

結論自社で申請を行うことは可能ですが、申請する事業計画資料を今後も使える事業計画に仕立てるとともに、採択される可能性を高める観点では、コンサルタントと一緒に進めることはそれなりに有効な選択肢です。

しかしながら、コロナ禍において国の補助金制度が充実したタイミングで、補助金申請を支援するコンサルタントもかなり増えてきており、どのコンサルタントにお願いすべきかわからない方も多いと思います。

当事務所としては、こと補助金申請の支援においては、固定報酬を支払うタイプのコンサルタントより、成果報酬の比重が高いコンサルタントにお願いすることをおすすめします。

今回は成果報酬型のコンサルタントを勧める理由を事業者様の立場に立って解説します。

ぜひ最後までお読みの上で、誰の力を借りるのかのご参考としていただければ幸いです。

こんな方におすすめ

新規事業への投資を考えている経営者様・財務担当者様

補助金の活用を考えている経営者様・財務担当者様

知識・経験が十分なコンサルタントである可能性が高い

昨今増えてきている補助金コンサルタントですが、従事している人の属性はかなりばらつきがあります。

税理士や中小企業診断士のように国家試験に受かった財務や事業計画策定のプロや、中小企業支援経験が豊富なコンサルティング会社の社員が実施していることもあります。

一方で何も資格を持たない大学卒業後間もな経験の浅いコンサル会社の社員が、実施していることもあるのが補助金コンサルタントの世界です。

補助金申請の支援には、財務知見や事業計画作成経験、マーケットリサーチの知見が求められ、それらがないコンサルタントが支援した申請書類や補助金を使った事業計画書は一目瞭然で分かってしまいます。

そのような方々は自身でも採択率が低いことを理解し、成果報酬により資金を受けとることを避けることが考えられます。

一方で採択されやすくなる支援をできるコンサルタントは、成果報酬割合を多めに(採択されなくても受取る固定報酬割合を減らして)設定しても、十分な報酬を受け取れるため、成果報酬割合を増やした支援をしている方が多い印象があります。

皆様はどちらの種類のコンサルタントに支援を依頼したいですか?

資金繰りを圧迫しすぎない

補助金申請を検討している事業者様は、少しでも会社の資金繰りを圧迫しないように事業投資をすることを目的に補助金申請される方も多いかと思います。

その場合は成果報酬型のコンサルタントに依頼した方が、固定報酬型のコンサルタントにお願いするよりも、資金繰りを圧迫しない結果に結びつきます。

補助金申請から入金までには大まかに、申請準備→申請→採択→交付決定→補助事業実施→入金というステップを踏み申請準備開始から入金まで数ヶ月〜1年程度かかることが一般的です。

また補助金の入金は基本的に後払い(先に事業投資を行い、支払証憑を提出後み入金される)システムですので、入金までの資金繰りは慎重に考える必要があります。

そのような中で、固定報酬型のコンサルタントに依頼すると申請開始時からコンサルティング費用の支払いが発生します。

一方で成果報酬型のコンサルタントの場合、一部申請開始時に着手金が発生する場合があるとはいえ、大半の報酬は採択時もしくは交付決定時に請求されるパターンが大半です。

そうすると、数ヶ月間コンサルティング費用を支払う日付を後倒しでき、事業者様の資金繰り圧迫を緩和することが可能であるといえます。

不採択時の再申請に対応しやすい

多くの補助金は不採択の場合、次回公募にて再チャレンジすることが可能です。

補助金によっては、1度目の申請で不採択だった理由を事業者様から補助金事務局に連絡することで、教えて貰えることがあります。

不採択理由を確認・改善することで、再チャレンジ時の申請で採択される可能性が上がるため、一度不採択になったとしても、諦めずに再申請することを当事務所としてはおすすめしています。

しかし、固定報酬型のコンサルタントに依頼して補助金の再申請支援を受ける場合、改めて費用が掛かってくることになり、結果として補助金により事業者様が得られる実入りが大幅に減ってしまいます。

何度も再申請を実施する場合、固定報酬型のコンサルに支払った報酬分で、補助金を使わなくてもその事業投資が出来たのではないかとなってしまうことになり、元も子もない事態に陥ってしまいます。

一方で成果報酬型のコンサルタントに依頼する場合、採択されるまでの間は手付金が発生する際は少額の手付を支払う程度で、再申請を行うことが可能となることが多いです。

(但し不採択理由次第では、成果報酬で2度目の申請支援を、コンサルタント側から断られる可能性は視野に入れておきましょう。)

そのため再申請を実施したとしても、補助金活用において採算割れを起こすといった心配は低くなり、その観点でもおすすめと言えます。

まとめ

補助金申請は、支援の性質上成果報酬制での支援を受けることが適していると、当事務所では考えています。

但し何でも成果報酬制であることが、事業者様にとって良いかと言われればそうではないことは、ご認識いただければと思います。

(特に融資のような資金調達支援の場合は事業者様にとって適さないと考えます。これは追って今後解説します。)

当事務所では、国の補助金(ものづくり補助金や事業再構築補助金等)や都道府県の補助金(東京都創業助成金等)の申請支援を成果報酬型でお受けしています。

これは金融機関勤務経験がある中小企業診断士のみでご支援にあたるなど、手広く行わない(知見が不十分な人間を使ってまで手広くやらない)ことで、一定水準以上の品質を担保しているためです。

そのため、一回にご支援できる事業者様数に限りがございますので、興味を持っていただけましたらお早めにご相談ください。


川元 芳晃(かわもと よしあき)

巣鴨コンサルティング代表。中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格)。 金融機関とベンチャー企業での経営企画/マーケティング部門での勤務経験から、中小・ベンチャー企業の資金調達/資金繰り改善/デジタルマーケティングを駆使した集客改善支援を得意とする。