最終更新日 2022年12月19日  

WEB作ってみた、広告を打ち始めてみたけど全く見込み顧客からの反響がない!
という中小企業の経営層向けに陥りがちな失敗例の原因と対策方法について解説します。

ご自身の会社の状況と似たケースがあれば、考え方や行動を変えなければ今後も上手くいかない可能性があります。

ぜひこの記事で紹介する、対応策の実行を検討してみてください。

事例:お金をかければ上手くいくと考えている

お金をかける

うまくいかない原因

これは少し上手く行っている中堅企業の社長や、インターネット黎明期にIT起業や勉強をしてそこからあまりアップデートしていないWEBのプロを自負している経営層に多いように思います。(勿論そうでない方もいますよ!)

まだHPを作っていたり、WEB広告を打っている事業者は少なかった頃、お金をかけて広告を売ったり綺麗なHPを作るだけである程度認知向上が図れた時期も確かにありました。

しかし現在はWEB上には膨大な数のサイトがあり、『電材 巣鴨』のような割と絞り込んだような検索ワードでさえも何十万件ものサイトがヒットします。
そのため、一定数検索されているキーワードで検索上位に表示されなければ、人目に触れることはないのが現実です。

そんな大量の情報の中で、Googleなどの検索エンジンは検索者にとって有益な情報が掲載されているサイトを上位表示するようにしているので、『お金をかけてプロにサイトを作ってもらった』『お金をかけて広告を売ってみた』くらいではSEOや広告で競合になるサイトより上位に表示されることはありません!

対応策

まずは以下のような対応が一つ対応策として考えられます。

1.見込み顧客にとって『どんな情報が有益なのか?』を徹底的に考える

2.どんな検索ワードで見込み顧客が検索をしているかを調べる


3.調べた検索ワードを盛り込みつつ、見込み顧客にとって有効と思われるWEBコンテンツを作成する

例えば上記のような方法で作られた、お客さんの抱えてそうな課題への解決方法を紹介するページコンテンツは、Google検索上位表示などによりサイトへの流入を促し、広告を打つよりも大きな集客効果を発揮することも少なくありません。

そのコンテンツの中でお客さんの課題解決に自社製品が役立つことも入れ込めれば、販促効果も期待することが出来ます。
手間はかかりますが、競合がひしめくWEBの世界で上手くいくためには、上記のようなコンテンツを増やし自分のサイトを少しづつでも育てていくことが大事です。

(何事も正しい方法でそれなりの努力をしないといけないのは変わりませんね!)

事例:WEB広告を短期間しか打たない

諦めない

うまくいかない原因

決断の早い経営陣が数週間〜1ヶ月だけ大量の予算を投下して、WEB広告(リスティング広告やSNS広告など)を出稿してみたけど、大した成果が出ずに失敗したと決めつけてしまうケースです。

残念ながら、広告を出してすぐに売れる・効果が出るなんて甘い話はありません。
そもそも一度広告を見たくらいで、購入まで踏み切ってくれる方は本当にわずかしかいません


(それどころか商品名や会社名が記憶にも残っていないことが大半です。)

私自身の経験としても、WEB広告から大きな買い物(自分の中ではですが…)をしたことがありますが、やはり一度広告を見ただけでは購入まで踏み切りませんでした。

具体的には私の場合、中小企業診断士の資格を取るための予備校を、youtubeの動画広告で知った予備校に決めました。
しかし最初に広告を見たときには、大して記憶に残りませんでした。

何回か動画広告やSNS広告を見かけるうちに名前は覚え、数ヶ月後に真剣にサラリーマンをしながら通える予備校に通おうと考え始めた頃に思い出しました。

最終的には信頼できる予備校なのかを検索してみたり、口コミを探してみたりもした上で通うことに決めました。

(結果的に一年で合格させて貰えたので、本当に当時の広告には感謝しています)

対応策

1.最低でも3ヶ月〜6ヶ月は広告を出稿し続ける。(季節限定商品などでない限りは)

2.広告出稿をし続けながら、どの地域に出すかやどんな検索キーワードで出すかなどを調整して改善フローを回す。

WEB広告は打ち続け、データが溜まってくると、そのデータを元に広告媒体側が最適化案を提案してくれたり、勝手に行ってくれることもあります。

また運用している側から見ても、『こうした方が改善しそう』という傾向も見えてきます。
上記のような形で出稿をしながら改善のフローを回していくのが、WEB広告の王道の運用方法となります。

広告を見る側からすると、一度広告を見ただけではただのよく知らない商品(下手したら怪しい商品)というイメージですが、何度も広告に見る・触れるうちになんとなく知っている商品となります。

知っている商品・会社になれば、ふとしたタイミングでより深く検索で調べて貰えたりし、信用できる商品や会社に印象が上がり、購入やお問い合わせにつながるケースが発生し始めます。

3~6ヶ月分も広告費が手元にない場合は、他にも無料でできることはありますので、そういったものを進めながら広告予算が貯まるのを待ちましょう!

以下のような、『ゲリラマーケティング』の著者ジェイ・レビンソンの有名な言葉があります。

あなたが自分の広告に飽きてうんざりしてきても、変更してはいけない。

従業員がうんざりしてきても、変更してはいけない。

友達がうんざりしたとしても、変えてはいけない。

変えるのは、会計士がうんざりしたときだ。

ジェイ・レビンソン

私が広告の世界に足を踏み入れた当時は「そんな大袈裟な・・・」と思っていましたが、今は本当にその通りだなと感じています。

短期間だけ広告出稿してすぐに辞めてしまうのは、なんのデータも取れないなどの側面もあり、本当に勿体ないです。

事例:外注して任せっぱなし

デジタルマーケティング

うまくいかない原因

WEBサイトの作成を外注し、作るだけ作って放置することや、広告代理店に完全にお任せして放っておいてしまうのもあまり推奨できません

WEBサイトは外注して作ってもらったら終わりではありません。WEBでの集客を期待するのであれば、常に最新の情報更新や定期的にコンテンツの拡充をしてサイトを育てないと、複数の検索キーワードで引っかからず大きな集客効果を見込むことは難しいです。

また広告についても定期的に報告やこんな改善をするという連絡をくれる代理店であれば良いですが、中にはほとんど放置状態にされてしまう代理店もあります。

対応策

1.企業ブログ部分やリリース部分など更新しやすいところは、方法を業者から聞いて自社で更新出来るようにしておきましょう

2.広告の成果レポートなど定期的に社内人材でも確認するようにしましょう

デジタルマーケティングの施策は定期的に、市場からの反応を見て適宜改善を行うのが原則になります。

しかし外注先で任せっぱなしで自社で何も変更ができない・確認が出来ないと、そのような改善策を行うのも時間とお金がかかり、後回しにして結局やらなくなってしまいます

『自社で出来ないからプロに相談したんだよ!』と思われるかもしれませんが、WEBサイトであれば『ここは自社でも更新出来るように作成してほしい』など、きちんと自社で運用したい部分を伝えて外注すれば、簡単に更新などを行えるように準備して、やり方も教えて貰えます。

業者さんによっては、作業発注をしてもらって初めて売上になるのであまり案内して貰えなかったりしますが、WordPressなどで作成してもらい、方法を教われば素人でも簡単に運用できます。

本来であれば自社内に運用できる人材がいる状態がベストですが、中々いらっしゃらない・用意できないこともあるか思います。
そのような社内人材育成のための教育も当事務所は承りますので、是非ご相談ください。

(一度育成してしまえば、会社にとって大きな財産になります!)

最後に

中小企業であればそもそも大企業のように人数がいないので、デジタルマーケティングの知識を持った人材がいなかったり、そもそも資金的な余裕がそこまでないので、上記のようなパターンに陥ってしまうことはあると思います。

しかし失敗パターンも知っていれば避けられることもあります。
避けられなかったとしても当事務所のように、中小企業専門に幅広いアドバイスを行っている業者にスポットで短期間だけでも相談することで、お手頃な価格で対策のアドバイスを受けることもできますので、上手く活用ください。

当事務所では実行支援まで顧問契約の範囲内で行います。月10~30万円(ご依頼内容により前後します)と安くないと思われるかもしれませんが、自社内にWEB運用のプロを雇うことと比べれば、安価にWEB活用が行えますので是非ご相談下さい。

当事務所のブログを今後も読んで頂くだけでも、無料で経営における気づきを得られることもあるかと思います。引き続き更新された記事を読んでいただけると幸いです。

相談したいことがありましたら、お気軽に以下のお問合せボタンからご連絡ください。


川元 芳晃(かわもと よしあき)

巣鴨コンサルティング代表。中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格)。 金融機関とベンチャー企業での経営企画/マーケティング部門での勤務経験から、中小・ベンチャー企業の資金調達/資金繰り改善/デジタルマーケティングを駆使した集客改善支援を得意とする。