最終更新日 2023年1月23日  

ホーム » デジタルマーケティング » 中小企業でもできる!Facebook広告のアカウント設計のやり方〜その1〜

Facebook広告を配信するための下準備編(こちらからご覧いただけます)ではFacebookのアカウントや広告アカウントの作成方法についてご案内しました。

今回はFacebook広告を実際に配信するにあたり、より具体的な設定方法などについてご説明します。

アカウント構造

Facebookへの広告配信を検討されていましたら、まず「アカウント構造」を確認しましょう。

Facebook広告は広告アカウント配下にキャンペーン階層、広告セット階層、広告階層の3つの階層を紐づける形で構成されており、これをアカウント構造といいます。

※広告アカウント以下の階層は配信の目的やターゲティングに合わせて下図②のように複数紐づけることが可能です。

配信をする際にはそれぞれの階層で設定を行う必要があります。

どのように広告を配信するか、いくら出稿するか階層ごとに設定する内容が異なるため1つ1つ確認していきましょう。

キャンペーン階層

キャンペーン階層では主に配信する広告の目的を設定します。

どの目的を選択するかで実際の配信のパフォーマンスに影響が出てくるので、広告のリンク先にユーザーを遷移させたいのか、商品を購入してもらいたいのかなど目的に沿って設定しましょう。

現在設定ができる目的は以下の6種類になります。

  • 認知度:商品・サービスの認知を高めたい
  • トラフィック:ウェブサイト、アプリ、Facebookイベントなどのリンク先にユーザーを誘導したい
  • エンゲージメント:動画の再生数、ページへの「いいね!」を獲得したい
  • リード:ユーザー情報を獲得したい
  • アプリの宣伝:アプリをインストールして継続的に使ってくれるユーザーを獲得したい
  • 売上:商品やサービスを購入してもらいたい

広告セット階層

広告セット階層では予算、期間、ターゲティングなどより細かい内容を設定します。

ターゲットユーザーに当たりやすい設定や運用において分析のしやすさなども加味し、広告の目的に沿って設定する必要があります。

ここからは広告セット階層で重要な設定についてご説明していきます。

予算を設定する

予算の設定は1日の予算通算予算の2種類あります。

1日の予算は1日で使う予算を設定できます。

日によって配信金額を調整したい場合などにはこちらを設定することが望ましいです。

ただし、設定した日予算を上回ることがあるので注意が必要ですが、設定した日予算の125%を超えることはありません。

例えば日予算を2,000円で設定した場合、化金額が最大¥2,500になる日もあれば、より少なくなる日もあります。

1日の平均消化金額は¥2,000、1週間あたりの最大消化金額は¥14,000となります。

通算予算は配信期間で均等割で予算が使われるよう配信し、設定した金額を超えて配信されることはありません。

曜予算を絶対に超えたくない、曜日や日によって配信の強弱をつけない場合などは通算予算での運用が望ましいです。

ターゲットを設定する

カスタムオーディエンス、地域、年齢、性別、年齢、言語、詳細ターゲット設定を組み合わせて、広告を配信したいユーザーに配信ができるよう設定しましょう。

あまり聞き馴染みのない用語や、細かい設定の概要については下記ご説明します。

カスタムオーディエンス:リターゲティング、類似拡張(該当するユーザーに類似するユーザーをターゲティングができる)などを自身で作成しターゲットとして設定が可能

年齢:13歳〜64歳までを1歳刻みで設定が可能。詳細ターゲット設定、カスタムオーディエンス等を設定する場合、18歳未満のユーザーに配信することができないので注意が必要。65歳〜は1歳刻みで設定はできませんが65歳以上という粒度で設定は可能

詳細ターゲット設定:ユーザーの興味関心、役職などのキーワードを設定可能。Facebookで予めカテゴライズされている中から設定が可能。

配置を設定する

Facebook、Instagramなどどのプラットフォームに配信するか、ストーリーズの面に配信するかなどが選択できます。

自身で選択することも可能ですが、最も効果が期待できる配置をFacebook側で判断し実際に配信をしてくれる自動配置も選択することが可能です。

広告配信の最適化地点を設定する

最適化とは特定のアクションをする可能性が高いユーザーに配信をするというもので、広告を配信する目的に合わせて設定をすることが望ましいです。

例えばランディングページにユーザーを遷移させ自社の商品・サービスを認知してもらうことが目的であれば、最適化地点をランディングページビューにすることで比較的ランディングページに遷移する可能性が高いユーザーに配信をすることができます。

なお、選択できる最適化地点は1番最初に設定したキャンペーン目的によって選択肢が異なります。

課金アクションと入札金額を設定する

課金アクションは設定したキャンペーン目的や最適化地点によって異なります。

例:インプレッション→広告が表示された(imp)タイミングで課金される。

  リンククリック→ユーザーが広告のリンクをクリックしたタイミングで課金される。

入札金額は該当箇所に金額を入力しない場合、自動入札になります。

自動入札では予算内でより少額で最大の結果が出せる金額をシステムが自動で決定し配信します。一方金額を入力するとその金額で配信がなされますが、配信方法を加えて設定します。

単価の目標上限:設定した入札単価を維持するように配信

入札価格上限:全てのオークションで設定した入札単価を超えて配信されることはない

Facebookはシステムが優秀であるため自動入札で設定することが望ましいと考えられています。

それでは次回は広告階層の設定と各項目の推奨設定などについてご説明します。

♯2に続く


川元 芳晃 (かわもと よしあき)

巣鴨コンサルティング代表。中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格)。 金融機関とベンチャー企業での経営企画/マーケティング部門での勤務経験から、中小・ベンチャー企業の資金調達/資金繰り改善/デジタルマーケティングを駆使した集客改善支援を得意とする。